最近、あるテレビ番組で「焦げ目のある肉は肉汁を閉じ込める=デマ!」というものをやっていました。
実験では・・・
1)やや低めの温度の火で焦げ目をつけずに焼いた牛肉
2)強火の火で焦げ目をつけた牛肉
この2種類を比較、同じ重量の牛肉を焼き、牛肉の内部がある一定の温度になった時に調理を終了し重量を再度はかる・・・というもので、うまみが逃げだす=軽くなるものはどちらだ?というものでした。
結果は、2)の焦げ目をつけた牛肉のほうが軽かった=肉汁が逃げたというもので、見た目はともかく、焦げ目なしのほうがうまいのだ!というものでした。
これは、牛肉のうまみ成分であるたんぱく質が、高温状態で凝固し、その隙間からうまみ(肉汁)が逃げだすのだ・・・という説明で、低温で焦げ目をつけずに焼くほうが、肉汁を逃がさない、ということでした。
たしかに、たんぱく質は高温に弱い・・・わかりやすい例では、牛乳を温めると、上のほうに膜がはる(たんぱく質の一種が凝固する)ことでも確認でき、ある意味間違いではないのですが、私は個人的に少し反対です。
たしかに、たんぱく質の凝固やうまみ成分(肉汁)のことを考えるとそのとおりではありますが、我々は、うまみ成分が残った味だけではなく、食感や肉汁の多さ(いわゆる脂の量)、焼き加減にも、おいしさを左右されることを知っています。
正直、テレビ番組で実験した牛肉は、赤身が多すぎ、パサパサ感が一目でわかる牛肉でしたし、逆に、脂の多い肉では肉汁云々の問題ではないはずです。
肉汁を逃さないというのであれば、炭火焼や網焼きは脂分をすべて落としてしまうのでまずいはず・・・しかし実際は人気がある。
ロースステーキにいたっては、ほとんどのお店で鉄板焼きである・・・
こういったことは、牛肉の種類や脂の量、牛肉の切り方、厚さで焼きわけるもの。
テレビ番組「焦げ目なし=うまい」と結論づけてしまうのは、いかがなものかと思いました。
まーそこまで調査し、報告する番組内容ではなかったので、十分参考になる内容だったことはたしかです。
おもしろかったですが、参考までとしたほうがよいようです。